2018/07/18 00:26

 

植物は生きています。ですので植物を手に入れたら育て方を考える必要があります。

庭におろして育てるのか、何らかの入れ物に入れて育てるかです。

 

 

前者は露地栽培、後者はコンテナーガーデニングと呼んだりします。

入れ物(コンテナー)は、焼き物や木で作られたものが一般的ですが、そのほかにも色々な素材のものがあり、選ぶに事欠きません。

 

今回の作品は、基本的に植物を飾るために作ったのですが、使いやすいようにあらかじめ素焼き(テラコッタ)の鉢をセットにしました。

特別なものではなく、大概のホームセンターのガーデンコーナーで入手が可能だと思われるものにしたので、容易に買い足すことが可能です。

いく鉢か育てて、ときどきセットするお花を変えたりするのもいいものです。

 

セットした鉢のサイズは3号です。

直径は約9センチですから一般的な鉢としては小さい方です。

ちなみに園芸店などで売られている苗は黒いビニールポットに入っていますが、そのサイズは3号が一般的です。

ですので黒いビニールポットから苗を出してあげて、そのままこの素焼き鉢に入れてもらえれば、ちょうど収まるという寸法です。

厳密には、ネットを敷いたり底石を入れたりすると思いますが、大きさのイメージをつかんでいただけたでしょうか。

 

サイズ感で言うと、この3号鉢での寄席植えは厳しいですね。

何より植物にとっても可愛そうな気がするので、原則、ひとつ(1株)の植物を育てるミニマムなサイズではないかと思います。

 

最近は、水耕栽培も人気ですから、そちらをセットしてみるのも良いかもしれません。

 

水耕栽培の器は底穴がないので、水切りの手間や心配がないのが特徴です。

 

 

さて、ここからが本題です。

 

今回のテーマは「1株の植物を存在感のあるものにする」ことです。

私は植物が好きですが、いわゆる希少品種にはあまり興味がありません。

それよりも、飾り方にこだわりたいと考えています。


100円で買ってきたお花であっても、少しの工夫で特別なものに仕立てることができ、そうすることでその植物への関わり方が変ってくるのだと思っています。

私には鉢そのものを作る技術がないので、それを入れるバスケットにこだわることで、存在感を高めたいと思っているわけです。

 

バスケットの素材であるワイヤーは、太さの異なる2種類のワイヤー(鉄:アイアン)を使いました。

素材は鉄で、表面には亜鉛メッキが施されています。

一般的なアルミワイヤーに比べて強度が勝る分、制作には相応のチカラが必要となります。

また、接続はペンチの圧力のみで行うため、その部分にはどうしてもペンチの跡が残ります。

ご了承ください。

 

鉄のワイヤーは経年変化により酸化し、色がくすんできます。正直地味です。ここは価値観が分かれるところかもしれません。

ステンレスワイヤーで作れば長く光沢を維持できると思いますし、アルミのカラーワイヤーを使えば色で遊ぶことも可能です。

ただし、経年変化は楽しめません。

 

そもそもアルミワイヤーで強度を持たせようとすると、相当の太さが必要になりますので、伸びやかなワイヤーの線を出すのが難しくなります。

鉄だからこその味わいを、ぜひ感じていただければと思います。

経年変化とは言え、鉄は錆びるものですので「錆」について気になる方がいらっしゃるかもしれません。。

錆は一般的に好まれませんが、実際には毎日水をかけてあげてもなかなか錆は出てこないものです。念のため。

 

飾りを4つ付けました。モチーフはリーフです。

触ると揺れるようになっていますが、締めずに引っ掛けるようにしてありますので、お好みと気分で外して下さい。

さらには、貴方が何か別のものを下げることを思い付くかもしれません。それも楽しみだと思います。

 

 

最後に、作品は完全ハンドメイドのため、一つ一つは微妙に違います。

基本的にワイヤーの癖もあまり矯正しないことが多いので、作品の中にまっすぐな線とか直角とか垂直とかはほとんどありません。

正直に書けば、出来ないと言った方が良いのかもしれません。

 

丁寧に作っていますが、その辺りも工業製品にない味として受け入れていただける方に、ご購入いただければと思います。

 

次回は、Wiredの名前の由来について書きたいと思います。